日光の家

  • 2018
  • 所在地:栃木県日光市
  • 用途:個人住宅
  • 延床面積:152m²
  • 構造 規模:木造 地上2階建
  • 設計:TAKiBI
  • 施工:カクニシビルダー
  • 写真:Nacasa & Partners
  • 「住まいの環境デザイン・アワード2019」優秀賞受賞
  • 「日本エコハウス大賞」奨励賞受賞
  • 『新建築住宅特集』2019.3月号掲載

旧宿場町の街道沿いに建つ4人家族のための住宅。

奥行きの深い敷地を活かし、大きな斜め屋根と低層の水平屋根の下に、諸室と2つの中庭が交互に連なるようなプランニングとした。平面計画は2.73m×2.73mグリッドに建てた柱の反復を基準としているが、平面や屋根の一部に斜めの形態操作を加えている。これは太陽の光と風の流れを室内に効率よく取り込むために、敷地の周辺建物のボリュームや方位、気象条件(日射角度や季節風の風向き)の分析をもとに決定した形である。このことにより、家族の集まるダイナミックな吹抜け部分と、気積を抑えた平屋部分のサービススペースとで構成されるメリハリのある空間を生み出した。

日光地域の厳しい冬の冷え込みに対応するために、基礎を含めた建物全体を完全な外断熱とし、リビングの小上がりの下に組み込んだ床下空調と、根太間に敷設した水蓄熱材を組み合わせた冷暖房システムを採用した。玄関土間に隣接する離れのような趣味室は、建主が地域の寄り合いのためのパブリックな集会スペースとして利用することを視野に入れており、この建物の誕生をきっかけに、コミュニティにポジティブな影響が生まれることを期待したい。

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